忍者ブログ

奥の間(仮)

脳内で燻る剣薫について妄想したり吐き出したりしてるところです。主に原作準拠です。よくマイハートに忠実に叫んだりしています。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


ありがとう

何日かしつこいほどの剣心あさりをしていて、私を星霜編から救ってくれたとある素晴らしい作品を拝見して胸がいっぱいになって幸せで嬉しくてたまらなくなったのでその勢いで星霜編の話する

尚、星霜編をパラレルとして好きだって気持ちも萌えるって気持ちも当然あってのことだし、星霜編万歳!の方の考えを否定するわけでもござらんので色々ご承知おき願いたく候。あくまでも奥間的脳内の吐き出し。悪しからず。

自分の中の星霜編に対するえもいわれぬモヤッとした気持ちの正体がくっきりと分かってきた気がする。今までにも何回か断片的に書いてるけど、剣心はもう人誅編を経た時点でもっと前向けている。自責の念を捨てるとか罪を忘れるとかゆー意味では当然ない、全然ない、恐らく死ぬまで自分を赦しきることなんてないだろうとは思う。
星霜編の剣心はね、まだ世の中の苦しみを背負っちゃってる感がすごい残ってる。残りの人生精一杯生きられるだけの答を得たあとなのに、後ろ向いちゃってる感がある。
だけど本当は原作の彼はさ、自分ひとりの力なんてそんな大層なものには全然及ばないってこと、とっくの昔にわかってる。それこそ巴にも言ってるじゃん。囲炉裏の前で。目の前の小さな幸せをひとつひとつ守るくらいしか自分にはできないんだって。15歳の時点でこれを知ってる。そして10年の流浪人生活、その信念をもってやってきた。しかもこれ自体が人生の答だったんだよ。てことは剣心の人生ほとんどこればっかりなんだよ。
多分星霜編を見てモヤッとした方の殆どが思ったであろう、『これを信念と答としている剣心が、目の前の最も大切な薫と剣路の小さな幸せを守らずに外に目を向け身を滅ぼすか?』と。『目の前の薫と剣路の小さな幸せを守ってやれるのは他ならぬ自分であるという事に気付かないような剣心か…?』と。
多分最大の違和感はこれ。

それから、そうそう、私声を大にして言いたいことがひとつある。書かなきゃならんことがある。
剣心は原作の中で段々前を向けるようになってきているって話。

剣心はね、贖罪のために仕方なく命を生きているんじゃないんだよ!
シシオの時だって、薫に『帰ろうね』って言われたから従って帰ってきたんじゃないんだよ!
『ずっと一緒にいたい』って言われたから仕方なく一緒になったんじゃないの!

剣心は生きたかったんだよ!
奥義伝授のときも、シシオのときも。死ねない!って言い方しかしなかったけど、生きたい!って声を大にして思っている瞬間なんだよ!
剣心はシシオ戦の死の間際に薫が待ってるのを思い出して『帰ってあげなきゃ』って思ったんじゃないの、『帰りたい!!』って思ったんだよ!自分が帰りたかったの!!薫のために仕方なく流浪人やめたんじゃないんだよ!一緒にいたかったの!自分が!
重要なのはそこなんだよ!剣心はちゃんと本当は望んでるの!どれもひとつも~したい!とは口にはしなかった、でもすべて自分の意思なんだよ、剣心は言葉にはしなくても選択したことそのものが自分の意思なんだよ。
自分を許せなくて、頭が固くて、流浪人生活10年もしてた男が、ただ女の子にほだされて、流浪人をやめて永住をするなんてのはあり得ない。人誅事件後もただの居候で居続ける気だったなら、巴の墓にただの家主を連れていくわけがない。死んだ伴侶の墓に女の子を連れていく意味は、一つしかないの。当然剣心はそれがわかってない男じゃない。薫を愛してたから傍にいる選択を自分でしたんだよ。
るろけんで重要なのはこの剣心のエゴなんだよ。贖罪ロボットじゃなくて人間なの!矛盾でもいいから剣心が薫のもとで生きるにはそれが絶対不可欠なんだよ。
多分、このすごく重要なものが欠けてる気がしたんだ。星霜編の力ない剣心が。欲求は人間の生きる力ではないですか。だからなんか後ろ向きのままに見えるのね。帰ってきてって言われたから帰ってきた、結婚してっていわれたから結婚した。それがどうも、答を得たあとの剣心の描写として納得いかなかったのかも知れません。私はね。

だから私はふだん合理的なことばっかり言ってる剣心があのエゴ台詞を吐く回が大好きなんですよ。『例え巴の魂が~』の。あれすごく大事な回でしょ。あれこそが本当の剣心の答えですよ。本心の本心。正体丸出し。いいんです。いとおしいです。あれが残っていたからこそ、彼は人間らしく生きられる。あぁぁ、良かった、剣心。

だからやっぱり、パラレルです。私の中では。
あぁぁぁぁあぁぁあ~超~スッキリした。

こないだ春に桜読んだのね。すごい久し振りに。その最後のシメにこんな感じのがかいてあった。『かくも平和な日々』って。これがすっごく嬉しかった。このなんてことないたった一文が私にとってすごい重要だった。だよね!?だよね?和月氏これでいいんだよね?って思った。そう信じます。そしてやはり時折苦しみながらも、なんだかんだ結構普通に幸せに暮らしてしまったと、信じます。
PR

comment(0)